第５９回郡市対抗県内一周駅伝大会第２日は１６日、１２区間９２・２キロで争い、初日トップの小城市が累計タイム１０時間２分５６秒で首位を守った。　

　小城市は前半２位。後半も安定した走りでたすきをつなぎ、日間２位だった。初日４位と出遅れた佐賀市は、四つの区間賞を奪って日間賞に輝き、累計２位に浮上した。

　３位伊万里市、４位嬉野・太良と続き、５位には初日７位だった唐津・玄海が浮上。６位には三養基郡がつけている。

■ハイライト　区間賞４人、巻き返す

　「このままでは終われない」。巻き返しに燃える選手たちの気迫を感じるレースだった。走者棄権のアクシデントが響き、初日４位と出遅れた佐賀市が意地の日間賞。小城市を上回る四つの区間賞を奪い、９人が区間２位以内で力走した。

　今大会から指揮を執る大町信二監督は「（小城市に）完全優勝だけは許したくなかった。粘ってくれた」と選手たちをたたえた。

　２人の大学４年生が成長ぶりを見せつけた。前半１４区（１４・３キロ）で７秒差の２位でたすきを受けた嘉村大悟（東海大）は前日の１区区間賞に続く快走。中継所で待つ１５区（１５・７キロ）の吉岡幸輝（順天堂大）を「楽にさせたい」と全力で飛ばし、小城市の藤田啓生（ひらまつ病院）を置き去りにした。

　４０秒の貯金をもらった吉岡幸は小城市との差を１分１秒にまで広げ、「最後に大悟とトップでたすきリレーできて最高だった」と振り返った。

　女子区間も頼もしいベテランが奮起。１４秒差の２位でたすきを受けた１８区（２・８キロ）の吉冨博子（メモリード）は自身が持つ区間記録にあと２秒と迫る好走で再び首位に躍り出た。東京五輪代表選考会の出場権獲得を目指す３５歳は「仲間と走れて、いい刺激になった」と充実感を漂わせた。

　持てる力を出し尽くし、「この勢いを生かせば必ず競り合える」と大町監督。最終日も小城市とデッドヒートを繰り広げる。