2025年01月26日 11時07分
佐賀市の佐賀県立美術館で開催中の特別展「桃山三都-京・大坂と肥前名護屋-」で25日、ギャラリートークがあった。県立美術館学芸課長の野中耕介さんが展示品の作者や歴史的背景などについて解説し、来場者は桃山時代に思いをはせながら聞き入った。 野中さんは、4枚並んだ「天正大判」や長谷川等伯が描いた「柳橋水車図屏風(びょうぶ)」を示しながら、「全て本物で、数億円の価値がある」と説明した。桃山時代の世相や細かな描画技法なども紹介した。みやき町から友人と訪れた志藤千津子さん(75)は「屏風の細かな書き込みに驚いた。作品の複製方法の解説もあり、勉強になった」と語った。 会場には多くの人が訪れ、県立名護屋城博物館から移設して展示されている「黄金の茶室」や、プロジェクションマッピングで再現された等伯の「松林図屏風」などに見入っていた。 佐賀新聞創刊140周年を記念した特別展で、豊臣秀吉が活躍した桃山時代の京都、大坂、名護屋の3都市に焦点を当て、秀吉ゆかりの作品や貴重な史料などを展示している。会期は29日まで。26日午後2時からは、特別展を担当した県立博物館・美術館の松本尚之学芸員によるギャラリートークが行われる。佐賀新聞社と県立美術館が主催、特別協賛は木下グループ、草苑、冠婚葬祭セリエンス、ホテルマリターレ創世。(上田遊知)