<三人展を観て(完)>塚本猪一郎さん(画家、佐賀市)
2018年10月29日 08時24分
次の部屋は、前室が内包する世界の一部のように見える。どちらも中心に置いた物が何かを象徴しているように見える。それが何なのかは想像の余地があり、見る者に委ねられている。
小部屋は無から生まれたそれらを凝縮してできた小さな世界のよう。展示全体に通底するひとつの物語を感じた。
ジブリ映画「風の谷のナウシカ」の世界が現実になる、八谷和彦さんの展示はとにかく楽しい。とても楽しい。機体が飛んでいる様をぜひ見てみたい。私もナウシカが好きだけど、高所恐怖症なので乗れません。(笑)
絵には細かく繊細に描くものと、無駄を取り除き単純に描くものの2通りがある。池田学さんは前者の最たるもの。西洋にも昔から細密な絵はあるが、池田さんはペンという現代の道具を得て、それとは異なる新たな世界を開拓している。
3人とも空間を意識している。空間全体を作品にしている葉山さんはもちろん、池田さんは平面から作品世界に入り込める。八谷さんはファンタジーの空間に羽ばたく。







