<梧竹・蒼海顕彰第30回記念佐賀県書道展>大賞受賞・徳廣彩圭さん 古典学び、書で思い表現
2022年05月21日 17時17分


徳廣さんは「言葉を自分なりに解釈して、言葉と表現を一致させるのが目標」と語る。岬にすっくと立つ景観を歌い上げた堂々とした詩に季節を感じ、簡素な言葉で紡ぐ雄大な自然に魅力を感じて同作を題材に選んだ。余白を重要視し「白で書く」を意識して仕上げたという。
佐賀北高芸術コースから福岡教育大に進み、同大学院を修了した。在学中は中林梧竹の書を学び、小城市の梧竹記念館で働いたこともある。梧竹の書から感じるのは「しっかり古典を学んだ基礎力の高さ」だといい、古典を学ぶ重要さが身に染みた。
4月に佐賀商業高から佐賀北高に異動してきた。かなをはじめ篆書(てんしょ)や隷書など、幅広い書体の指導ができるよう、古典と向き合い研さんに励む。「書道は私にとって思いを表現する方法のひとつ。もっと勉強して表現の幅を広げたい」とはにかんだ笑顔を見せていた。(花木芙美)