竹久夢二展 ~佐賀で巡り合う大正浪漫の世界~ 佐賀県立美術館 – 佐賀新聞

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竹久夢二展、開幕準備着々 2日開幕、晩年の油絵初公開

2022年12月30日 05時30分
竹久夢二展、開幕準備着々 2日開幕、晩年の油絵初公開
 新春特別展「竹久夢二展」(佐賀新聞社主催)の1月2日の開幕に向けて、佐賀市の県立美術館で会場準備が進んでいる。夢二には珍しい晩年の油絵で、初めて一般公開される「ノスタルジア」をはじめ、正月らしい華やかな美人画など200点を超える作品が運び込まれた。29日には作品を際立たせるスポットライトなどの照明を最終調整した。 初公開の「ノスタルジア」は、最晩年に米国滞在中に描かれた。日系米国人宅のガレージから見つかり、テレビの鑑定番組で2500万円の評価額が付けられて大きな話題を呼んだ。 特別展では、叙情画家、グラフィックデザイナーと多方面で活躍した幅広い画業を紹介する。新春らしい華やかな美人画のほか、スイスで描いた名品「紅梅女人図」などが並ぶ。 大正時代、洋服のようなシルエットの着物の着こなしに、手足が長く、伏せがちな大きな瞳の美人画は“夢二式”と呼ばれて人気を博した。夢二がデザインした雑貨を扱う「港屋」は、女性の間で流行。雑誌の挿絵や楽譜の装丁、百貨店のポスターなど、マルチな才能を発揮した。 岡山県に生まれた夢二は上京後、早稲田実業学校に通いながら、新聞や雑誌への挿絵の投稿を続けた。画壇に属さず、海外の画集や雑誌を見て学び、独自の画風を磨く。展覧会を企画したギャラリー・港屋(東京)の大平直輝会長は「新春にふさわしい作品を集めた。美人画だけではない、多彩な才能で一世を風靡(ふうび)した夢二のさまざまな側面を見てもらいたい」と話している。(福本真理) ▼2月12日まで。開場時間は午前9時半~午後6時(最終入場は午後5時半まで)。休館日は1月10、16、23、30、2月6日。 観覧料は一般1000円(前売り800円)、中高生500円(前売り400円)、前売りペア券1400円。小学生以下無料。 

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