がんばろう10代!スポーツの力で – 佐賀新聞

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サガン鳥栖 豊田 陽平選手

自信持ち新たな一歩を 信念と努力で困難克服

豊田 陽平選手
「3年間自分がやってきたことに自信を持って」と中高生にエールを送る豊田陽平選手
 
サッカー・Jリーグの公式戦は2月下旬から中断し、J1サガン鳥栖は1カ月半にわたって全体練習の休止を余儀なくされました。FW豊田陽平選手は夏の大会が中止になった中高生の思いに寄り添いながら、「やってきたことに自信を持って」と励まします。

-J1クラブの先陣を切り、サガン鳥栖は5月15日に全体練習を再開しました。
日本中、世界中で活動の自粛や制限が行われていたので、休止期間中も悲観することはありませんでした。全体練習が再開した15日は、サッカー選手という職業が自分一人では成り立たないことを実感しました。チームメートや、環境を整えるためにこれまでに頑張ってくれた人たちがあってこその選手です。みんなで一緒にボールを蹴り、不自由なくトレーニングができることがとてもありがたく、幸せに感じました。

-Jリーグ再開が近づいています。コロナ禍と向き合った経験から、どんな選手、どんなチームを目指すべきだと感じていますか。
今回のような危機的な状況でも、誰かに力を与えられる存在にならなくてはいけません。そのためには、チーム全員が同じ方向に進むことが必要です。
自分には大それたことはできない、とも感じました。サッカーを通じてしか、人に何かを与えることはできません。プレーで自分たちの存在を示していくしかありません。
リーグ戦再開が再スタートであり、ここからが勝負です。やるべきことをしっかりやって、結果を出さなくてはいけません。勝利を目指して戦い、地域を盛り上げていきたいです。

 
豊田 陽平選手 豊田 陽平選手
全体練習が再開した5月15日に、笑顔でプレーする豊田選手
 
-17年のプロ生活で、何度も困難な状況に直面してきました。
困難を克服するために何かをしてきたというより、強い信念を持って夢や目標に向かって努力し続けた結果、いつの間にか困難を乗り越えていたことが多かったように思います。
山形時代に小腸破裂の大けがをしましたが、つらい思いをしたのに、その時の痛みをもう覚えていません。困難は克服できれば、痛みを思い出せなくなってしまうんです。新型コロナウイルスも5年、10年と過ぎた時に「そんなこともあったけど、信念を持ってトライし続けたら終息していたね」と振り返ることができればいいですね。

-集大成の大会になるはずだった県高校総体、中学総体が中止になってしまった中高生アスリートに何を伝えたいですか。
つらく、悲しいと思いますが、この状況をどうにかできる人はいません。「悔しいけれどしょうがない」と割り切って前に進む。次の一歩を踏み出す。それしかありません。
大会で優勝できなかったからといって人生の評価が大きく変わるわけではありません。3年間自分がやってきたことに自信を持ってください。次のチャンスで今回の悔しさをぶつけ、自信を持って成長した姿を見せてほしいです。
プロフィール
【とよだ・ようへい】1985年、石川県生まれ。185センチ、79キロ。2010年にJ1京都(当時)から鳥栖に加入。11年はJ2で23得点を挙げてクラブ初の得点王に輝き、J1昇格の原動力となった。16年までJ1で5年連続2桁得点を記録。13~15年は日本代表に選出された。J1通算100得点にあと2ゴールまで迫っている。