“怪獣史”へようこそ 「特撮のDNA展」開幕
2017年09月30日 10時28分
銀幕で躍動した怪獣たちが佐賀に“上陸”-。日本が誇る映像文化「特撮」の中でも、魅力的な怪獣の造形をメインテーマにする「特撮のDNA展-怪獣の匠(たくみ)」(佐賀新聞社主催)が29日、佐賀市の県立美術館で始まった。長く愛され続ける「ゴジラ」を中心に、撮影に使われたスーツなど怪獣たちが映画を超える迫力を見せている。
同展は撮影用のゴジラスーツ(「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」(2000年)や、特撮の神様・円谷英二が使用した初代ゴジラの台本など200点を超える貴重な資料が並ぶ。ゴジラが街を炎上させるダイナミックなジオラマなどのスポットで写真撮影も楽しめる。
開場式には、企画に協力した怪獣造形師若狭新一さん、中尾清一郎佐賀新聞社社長ら関係者と特撮ファン約100人が出席した。若狭さんは「近くで見て迫力が伝わる怪獣を作ってきた。じっくり見て、造形に込められた気持ちを感じてほしい」とあいさつ。テープカットでは、ゴジラの【ルビ注意】咆哮ほうこうとともにはさみを入れた。
開場式後には、若狭さんのギャラリートークがあり、怪獣の表皮に触れられる「さわれるゴジラ」で製作方法を説明するなど、展示物について解説した。
初日は、平日にもかかわらず幅広い世代が特撮の魅力に触れた。佐賀市の福島煌友(はあと)君(5)は母めぐみさん(45)と会場を巡り、「モスラやカメーバが気に入った。ゴジラは怖いけどかっこよかった」と、自分の背丈を超える怪獣たちに圧倒された様子だった。
会期は11月5日まで(10月9日を除く月曜と同10日は休館)。入場料は一般・大学生1200円、高校生700円、小中学生500円。